第1章 始まり
「おはよー」
「おはよー、名前!」
今の高校で困っていることなんてない。まぁ自画自賛する訳ではないがそこそこ自分は人気者だと思うのだ
別にいじめられてはないし、会話が絶えることもない
ちょっとクレイジーなことをすれば皆笑ってくれるし、何一つ不自由なんてないんだけど
「付き合ってくれないか」
...まぁ私って人気者だしね!こういうこともあるさ
「ごめん、今はそういうの作る気ないんだよね」
うん、そこそこイケメンだったな。だが断る
私は告白してきたその人をフッて友達の元へと向かう。今日のご飯なんだろーなとか考えたりもする
...そういえば、だ。
高校...あそこ、本当に行かなければならないのか。
しかも頭はよくならないと駄目らしいし、しかもなんか人多そうだしなんか怖そうだしさ
もう私働くからここにいさせてくれよう
「やだなぁ...」
「考え事?」
「うわ!?」
友達がいきなり後ろから話しかけてきて、ビクッと肩がうねる
なんだなんだと友達が群がってきたので話しかけてきた友達を連れて屋上にダッシュした
これでも一応...うん。陸上部って言おうとしたけど私吹奏楽部だわ。うん
あれね!入って初めての2週間ぐらいは行ったけどその後は行ってないですってやつね!所謂幽霊部員ってやつ!
ハァハァと自分は息切れするものの、友達は全く息切れをしていなかった。そうだコイツこそが本物の陸上部だった!!
「相変わらず体力ないよねー流石持久走1週でへばる奴ぅ」
「うるさいな」
「で?なんかあったんじゃないの」
はぁ、とその友達は屋上のフェンスに背中を預けて私に問いかける。
あは、なんでもお見通しってやつだねなんて思って私は彼女の隣へ向かった