第1章 始まり
ここどこだよ!!なんて思って鞄を持ちフラフラと立ち上がった
一応大通りなんだろうが人は誰も通っていなくて声もかけられない。しーんと静まり返っている道路は静かというより静かすぎて不気味に感じる
「はぁ、ほんとここどこだよ」
この年になって迷子かなんて思う。体力の限界でぺたんと座り込んでしまったが、私はまだ終わっていない
私にはまだ...、まだ、助かる方法はあるのだ
「これだ!!!」
こんなときに頼りになる携帯。早速それを開く電池は100%で1人その場で、おっしゃ!とガッツポーズした。圏外でもなかったのですぐにあんずちゃんに連絡をとるが返ってこず。まだ学校ついてないのかな
「ま、とりあえず待ってみよ...」
暇つぶしにゲームでもしようかと思った時、静かながら車の走る音が聞こえる
後ろを振り向いてみると、見るからに高級そうな車が1台此方に向かって走っていた
やべ、ひかれると思ったので退いてみると、車は私の目の前で止まってくれた。
窓がウィーンと開かれその窓越しに見えたのが、ピンクの髪の女の子のような子と、上品そうな男の人が乗っていた
「ねぇ、君。こんなところでなにしてるの?見たところうちの学校の制服だけど...」
「助けてください!!」
「しょ、庶民が僕に助けを求めるなんて、無礼だぞ!?」