第2章 〜序章〜
蓮「情報が少な過ぎるな」
悠『あぁ、幹部は7名。幹部一名につき部下は約5千人。合わせて約3万5千人。ボスのまわりには優秀なスナイパーが4人。ボスの正体は不明。幹部7名の性別なども不明。分かっていることはこれだけか…』
しかもこの情報も警察が奴らに提供された情報だ。
自分達の規模を示すためだけに。
蓮「いつも必ず事件を起こす前に予告カードを送ってくる。これが鍵になりそうだな。奴らの目的は世界征服。そして奴らは頭がいいうえに謎の力を持っている」
悠『人を超えた存在か…』
蓮「今回の敵は厄介そうだな。しかも奴らの最初の狙いはこの日本」
悠『あぁ、でも俺達と同じ人間だ』
蓮「そうだな。俺、暫くお前ん家に泊まらせてもらうわ」
悠『分かった』
部屋の扉がノックされた。
俺達は会話とパソコンを中断し扉の方を見た。
執事「失礼致します。御夕食の準備が整いました」
悠『分かった』
執事「それでは食堂の方でお待ちしております。失礼致しました」
蓮「この件は後にして早く食べに行こうぜ」
悠『あぁ』
そしてパソコンの画面を落としてから、俺達は食堂へと向かった。
メイド「お待ちしておりました。ごゆっくりどうぞ」
食事を並べるとメイド達は下がって行った。
蓮「やっぱいつ食べても美味いよな。お前ん家のシェフの料理」
悠『別に』
蓮「悠貴様がそんなだとシェフも可哀想だな」
蓮は飽きずに俺を茶化して来る。
悠『……うるさい』
蓮「悪かった」
笑顔で返答している蓮の姿を見ていると全く反省している様子を伺えない。
蓮の性格上期待すら湧かない。
蓮「マジで悪かったって。そう怒るなよ悠貴」
そんな考えが伝わったのか少しバツの悪そうな顔になった。
悠『別に』
そして食事を終えた。
食事を終えるとメイドが片付けに現れた。
悠『これが当分泊まるから部屋お願い』
メイド「畏まりました。お部屋の方をすぐに準備させて頂きます」
蓮「お世話になります」
メイド「いえ、ごゆっくりどうぞ」
メイドは食器等を素早く片付けてから早々に蓮の部屋の準備へと向かった。
俺達も少し休憩してから再び俺の部屋へと戻った。