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combattimento~日本~

第3章 〜転校生〜



昨夜から蓮が家に泊まっているので必然的に朝から蓮と一緒にいるカタチになる。
普段から登下校も一緒だからこれと言って特に普段との違いすら感じないが。
学校に着いてから教室に辿り着くまでに様々な人に挨拶されているで、繰り返し挨拶を返し続けている。
教室の前に着くと橘が声をかけてきた。

橘「…あの、おはよう」

悠『おはよう』

それだけ言うと顔を真っ赤にして教室の奥の方へと去って行った。

蓮「モテモテだな」

からかうように蓮が俺を突っつき始めた。

悠『別に』

そして教室に入った。
相変わらずたくさんの人が挨拶をする為だけに集まって来た。
すべてに返し続けたら流石に疲れた。
落ち着いてきた頃には席に座り本を読み始めた。
チャイムが鳴り先生が入ってきた。

先生「おはよう。知ってると思うが転校生を紹介する。入って来なさい」

ドア越しにみんなの注目が集まった。
先生に呼ばれ1人の男が入ってきた。

先生「杉浦慧だ。転校してきたばかりで分からない事ばかりなので困っていたら助けてやるように。それと慣れるまで神城が面倒みてやれ」

悠『はい』

慧「杉浦慧です。宜しくお願いします」

転校生が自己紹介すると共に女子は黄色い歓声をあげ、男子も物凄く盛り上がっていた。
転校生でここまで盛り上がれる理由が俺には分からない。

先生「席は神城の隣に座りなさい」

慧「はい」

そして転校生は俺の隣の席に座った。
小さな声でこう告げて。

慧「宜しくね神城君」

先生「それじゃあ次の授業の準備しなさい」

先生が教室を出て行くと、転校生の周りにはいつの間にかクラスメイト達が集まっていた。
しばらくして周りが落ち着いてきた頃に転校生が再び声をかけてきた。

慧「クラスの人に聞いたんだけど、神城君って凄い人なんだね。是非とも仲良くして欲しいな。もちろん神城君の親友の入江君とも仲良くなれたら嬉しいな」

そう言った杉浦の顔は一瞬怪しい笑みを浮かべていた。
先生が教室に現れチャイムが鳴るのと同時に授業が始まった。
授業中、杉浦から視線を感じ続けたが特に気にしなかった。
授業が終わると蓮がこちらにやってきた。
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