• テキストサイズ

combattimento~日本~

第3章 〜転校生〜



蓮「よぉ、悠貴」

蓮が俺の前に来た。

悠『蓮』

蓮は休み時間になると必ず俺の元へ来る。

蓮「凄かったな」

先程の転校生の紹介の時の騒ぎについて言っているのだろう。

悠『あぁ』

そんな会話をしていると杉浦が蓮に声をかけてきた。

慧「入江君もこれから宜しくね」

杉浦は爽やかな笑顔を浮かべながら言った。

蓮「あぁ」

蓮は珍しく警戒している様子だ。

慧「嬉しいな。君達みたいな人と仲良く出来るなんて」

どことなく怪しいオーラを放ちながら満面の笑みで言ってきた。

悠『別に他の人と変わらないけど』

蓮「悠貴の言う通りだぜ」

慧「…………」

杉浦は小さく笑うとそれから口を閉ざした。
放課後になり帰ろうと教室を出て校門に向かうと昇降口で杉浦が壁に寄りかかりながら待っていた。
俺達に気付くと杉浦が近づいてきた。

慧「先生に神城君達に校舎案内を頼めって言われたからお願いしてもいいかな」

悠『あぁ』

蓮「構わないぜ」

慧「じゃあ宜しくお願いします」

また一瞬怪しい笑みを浮かべたかと思うと、すぐに爽やかな笑顔へと戻っていた。
とりあえず校内をまわる事になった。
蓮がほとんど紹介をしてくれているので俺は付き添ってるだけになる。
一通り案内を終えると昇降口へと戻った。

慧「今日はありがとう」

杉浦が軽く頭を下げなら言った。

悠『別に』

蓮「あぁ」

慧「それじゃあまた明日」

そう言って手を振ると杉浦は帰って行った。

蓮「完璧に怪しいな」

杉浦が校門を出て行き完全に人の気配がなくなるのを確認すると蓮が口を開いた。

悠『あぁ』

俺達も家へと帰った。
そして部屋に向かった。

悠『あの笑み…』

蓮「笑みがどうかしたのか?」

蓮が不思議そうにこちらを見てきた。

悠『どっかで見たような』

俺の頭の何処かで杉浦のあの怪しげな笑みがどうしても引っかかった。

蓮「最近か?」

悠『いや、ヨーロッパに行った時だと思う』

蓮「あの時か…」

悠『多分』
/ 13ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp