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【WJ】短編

第22章 【甘】私だけの秘密/岩泉一


「遥香ちゃん、今日はなんか機嫌いいね。」
「そう?別に普通だけど?」


 翌日、会ってそうそう及川にそう言われた。普段通りしてるつもりだったけど、昨日の一と過ごした時間が幸せ過ぎてにやけてたのかもしれない。…気を付けないと。


「岩ちゃんも今日機嫌良かったけど、何かいい事あった?」
「及川!いつまでサボってんだ!さっさとトス上げろボケ!」
「一、機嫌良さそう?」


 その問い掛けに及川は首を横に振った。


「遥香ちゃん、岩ちゃんの何処がいいの?俺が女の子だったら絶対及川さんと付き合うけどな。」
「及川には教えてあげない。」


 幼馴染みの及川ですら知らない一の姿。そんなの口にするなんて勿体無い。


「遥香も一々クソ川の相手すんな。」
「痛い痛い!岩ちゃん痛いよ!」


 中々コートに戻らなかった及川に痺れを切らした一は、及川の耳を掴んで、そのままコートへと連れて行った。


「もう岩ちゃん、そうやってすぐ力づくで何でもかんでもやろうとするの良くないよ!遥香ちゃんにだってもっと優しい態度した方がいいんじゃない?じゃないと愛想尽かされちゃうよ?」


 そう言った及川の頭に一の拳骨が落ちた。それを見て私は笑った。



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