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SHELTER【気象系BL小説】

第5章 深遠の記憶


「脳移植の情報も、昨日上がってきたばかりだった。ホムンクルスの赤ん坊が行方不明になったことで、アースノールに隙ができたんだ」
「翔…これからどうするの…」

智の声が震えてた。

「そんな恐ろしいところにニノを戻すの?」
「いや…わからない…」
「あの子はあんなにも人間になりたがってた…!アースノールに戻したら、また人形になるだけじゃないか!」
「智…まだわからないと言っただろう…」
「翔っ…!」
「何が…ニノの身体にはなにがあるかわからない。俺達では予測もつかない方法で生命を維持してるとしたら…?どうするんだ…」
「そんな…」
「見た目は…考えてることも俺たちと同じように見えるけど、ニノはホムンクルスなんだ」
「…だって…一緒じゃないか…あの子だって悩んで生きてる…」
「そうだね…だから、考えるから。何が一番ニノやカズにとってベストなのか…」
「お願い…俺達はB地区で身動きが取れない…翔が頼りなんだ…」
「ああ…その代わり、ここでは智たちしか動けないんだ…だから頼りにしてるよ?智…」
「翔…」

智が立ちあがって翔に抱きついた。
翔は智の背中をゆっくりと擦って落ち着かせていた。

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