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SHELTER【気象系BL小説】

第5章 深遠の記憶


「ニノが死のうとした日…同じ日にKAZUは死んだ」
「え…?死んだ…」
「自殺だった。胸を拳銃で撃ちぬいて」

目の前がチカチカしてくる…

…かあさん…僕の銃を…

俺は…そう、死んだんだ…
なんで生きてる?

「死んだKAZUの傍で母親が病死していた…後を追ったんじゃないかと言われている」
「待って…なんなの…?俺、ちっともわからない…」

智が頭をかきむしった。

「カズ…お前なんか覚えてるか…?」

翔が俺の顔を覗き込んだ。

「ここまで思い出したのなら…覚えてるよな?」

蒼白になった雅紀が俺の顔を見つめる。

「俺は…死んだ…死んだよ…?」

翔がポケットから何か出した。
それを俺の前に差し出した。
鏡だった。

「カズはこんな顔?」

そこには違う顔が写ってた。

「ちが…ちがう…俺の顔じゃないっ…」

若すぎる…幼すぎる…
一体誰だ…俺は誰なんだ…

俺は…ニノ…

誰が言った?俺はニノだって…

誰…?

「ちょっとだけ似てるけど…違う…それにこんな若くない…」
「だろうな…」

そう言うと反対側のポケットから紙を取り出した。

「じゃあ、これは?」

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