第4章 Knockin' on Heaven's Door
次の日、目が覚めると僕はベッドで眠っていた。
博士の言う”あれ”の次の日は、決まって身体がだるい。
「いたい…」
お尻の穴がいつも痛い。
お腹や背中がべたべたして、なんだか臭い。
でもそれは絶対に他のドクターや博士には言ってはいけない。
カプセルに入って眠るだけなんだけど、眠っている間に博士が僕の身体を調べているんだって。
いつも目が覚めると朝になってて、身体が重いし痛い。
運動の時間に身体が動かなくなるんだ…
だから嫌なんだけど、今日は博士がご褒美をくれると約束してくれたから…
サーティーンに言われて、朝なのにお風呂に入った。
これも”あれ”の次の日には必ず行われることだった。
ある日、ガラスの向こうに知らない人が居た。
時々あることだから、僕は話しかけることもしなかった。
『ニノ…?』
珍しくその人は話しかけてきた。
話しかけるのは、いつもいる人ばかりだったから。
「なあに?」
『こんにちは…僕は櫻井っていうんだ。医者だよ』
「こんにちは。僕はN1N0っていうの」
ドクター櫻井は、僕をしげしげと見つめていた。
「どうしたの?ドクター」
『いいや…どこか調子が悪いところはない?』