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SHELTER【気象系BL小説】

第3章 エニグマ


翔はとっても腕の良い医者で、アースノール社とも繋がりがある。
A地区のことはわからないけど、大抵のことは翔は知っていた。
シュウが情報屋をやれるのも、兄である翔のお陰だった。

その翔は、一度だけホムンクルスの赤ん坊を見たことがあった。
だから、ここに来たニノちゃんを見てわかったのだ。
ホムンクルスの赤ん坊だと。

気になることってなんだろう…

ニノちゃんが別人のようになることと関係有るのかな…
そもそも、どっちのニノちゃんがニノなんだろう。

「N1N0か…それがニノの名前…」
「本当に作られた子供なんだね…」

潤と智が誰に言う訳でもなく呟く。

三人でニノちゃんを見つめてるけど、どこからどう見ても人間にしか見えなかった。
泣いて笑って…怯える、人間らしい人間。

さっきの薪小屋で見たニノちゃんはなんだったんだろう…

感情もなくただ淡々と人形のように言葉を発するニノちゃん。
どっちのニノちゃんが本当なの…?

「ニノちゃん…」

髪に触れると、ニノちゃんは身じろぎをした。
そのまま目を開けると、まっすぐに俺を見た。

「あ…目が覚めた?」
「だぁれ…?」
「え?」
「あなたは誰…?」

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