• テキストサイズ

SHELTER【気象系BL小説】

第20章 The branched story2






「よおーし!ストップ!」

それから数年後。
校舎がだいぶやばいことになって、少し手を入れることにした。

日本国から機材を借りたり材料を買い付けて、城島さんが先頭に立って、工事は始まった。

クラブの部分と、俺達の居住部分。
それぞれちょっと手を入れたり、補強したりする。

シェルターだったところは、埋めることになった。

…もう使わないしね。
建物の土台の部分だから、いつまでも空洞にしておくと危ないしね。

今日は、クレーンでグラウンドだったところに資材を運び込んでもらってる。

「ええよ!じゃ、次行こうか~!」

城島さんの元気な声がグランドから聞こえてくる。

潤と翔は、校舎の中からそれを眺めてる。

「いよいよかあ…」
「なんだよ。嫌なの?潤」
「いや、そういうわけじゃないけどさ…」
「あ。センチメンタルってやつですか?」
「…悪い…?」

窓枠に置いた潤の手を、翔がきゅっと握った。

「…悪くないよ…ありがと、潤…」
「うん…」

あのシェルターは…
翔が俺たちのために考えて、作ったもので…
翔と潤が結ばれた時期に、みんなで作ったもので…

だから、潤がちょっと切なくなっちゃってるのも、わかる気がする。

ふふっと笑うと、潤が振り返って睨みつけてきた。

/ 483ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp