第20章 The branched story2
「雅紀…」
「……」
がぶりと僕の口を塞ぐように、雅紀の舌が入ってくる。
僕の口の中を器用に舐め回す。
ゾクゾクする…
もっと、僕を欲しがって
唾液が口角から漏れて、首筋まで垂れていく。
それを追うように、雅紀の舌が僕の口から出ていく。
べろりと首筋に沿って舐めあげられると、もっともっと…
お腹の奥が熱くなる。
「雅紀…ちょうだい…」
これは、命令
僕が、雅紀に命令するんだ
唯一僕が…傲慢で、わがままになれる瞬間
一瞬怖い顔をした雅紀は、僕の身体を持ち上げて、テーブルに寝かせた。
ズルリとズボンを剥ぎ取ると、僕の足を大きく広げて。
後ろの口に吸い付いた。
ぬるり
襞を押し広げるように、舌が侵入してくる。
「っ…ぁ…雅紀…」
他の誰にもこんな命令できない
翔にも潤にも智にも…
雅紀だけ…雅紀にだけ僕は…
「あっ…」
雅紀の髪が、熱い息が、僕のアソコを掠めていく。
もう出そうで、堪らない。
自分でぎゅっと自分の根本を握った。
それを見た雅紀の目が、一段と獣になる。
テーブルに置いてあるオリーブオイルを手に取ると、僕の服の裾をまくり上げて腹に垂らした。
ギラギラした目でそれを自分の指に塗りつけると、その指が僕の中に入ってきた。