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SHELTER【気象系BL小説】

第20章 The branched story2


潤が、ものすごいスピードを出すから、あっという間に駐屯地に着いた。
すごい勢いで駐屯地前の広場に入ったから、チームホークの人たちが飛び出してきて、ちょっとおかしかった。

「なんだ…松本さんか…今日、来る予定でした?」

運転席の窓を潤が開けると、チームホークのイノオが話しかけてきた。

「ああ、済まない。ちょっと覗かせてもらおうと思ってね。ニノも連れてきた」

あれ…潤ったら、もしかして…

「えっ…ニノさんが来てるんですか!?」

大慌てで後ろのガラス窓から、みんなが覗き込んできた。

「ああっ!ホントだ!」
「い、椅子用意しないと…」
「いや、それよりも日本国側に通達…」

顔は怖いけど、ここに居るひとたちは、とってもいい人ばかりだった。
長瀬さんの教育が行き届いている。

あの人の顔が、怖いせいもあるけど…

「ああ…いいって。秘密裏に覗かせてもらうだけだよ…俺だって、エリアB代表として見届けたいからね。ニノも、そう思ってる」
「えっ…僕?」

確かに…確かに見届けたかったけどさ…
でも日本国側が、承知しなかった。
いちいち、面会にお互いの国の幹部を出す前例を作りたくないんだって。

だから、人数は最小限にしてたのにな。

「ああ…そういうことなら…」

イノオは、頼もしくニヤリと笑った。

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