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SHELTER【気象系BL小説】

第20章 The branched story2


ガタゴトと車は猛スピードで、国境の軍の駐屯地に向かっている。
まだ道は、何十年も前にしたままの古い舗装のままのところが多いから、とても車は揺れている。


今日は、その駐屯地で、智と、智のA地区の家族が面会する日。

エリアBが日本から独立して、数年。

その間、ずっとエリアBの住人と、A地区に居るその家族の面会を求めていて、やっとアーティストとして国内外で有名になった智の家族との面会が、日本国側から許可されたんだ。

これが最初のケースになる。
その模様は、ネットやテレビ中継されるよう手配してある。
だから日本国側は、下手なことはできないはず。

…とても重要な面会になるんだ。

その立会人として、翔が同行するだけになってた。
駐屯地付近には、長瀬さんが取りまとめをしてくれてる、エリアBの自警団「チームホーク」が居るしね。

だから、僕や雅紀や潤は、本当は留守番の予定だったんだけど…
なんでか車に同乗しちゃってる。

雅紀が謝り倒したら、車の中はシンとした。

…やっぱり…智の緊張が、僕たちにも伝わってるのかな。
ちょっとだけ、胸がきゅっとするような感覚がある。
これが一体どういう名前で呼ばれる感情なのか、僕にはわからなかった。

切ない…とも違うし…
なんていうのか…あとで教えてもらおう。

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