第19章 The branched story1
「雅紀も智も…今日は仕事しない?」
「んーまあ、クラブは休めるけどな。俺たち生きてるんだから、やっぱりやることはあるんだよ?」
「そーだなあ…今日は鶏小屋の掃除しようと思ってたけど、そんくらいなら休む。けど、やっぱり餌やったりだとかさ、畑の収穫だったりはさ、休めないしね。生きてるんだからさ」
むぅ…
確かに畑も鶏も大事だ…
智や雅紀がお世話してくれないと、明日食べるものも困る…
そりゃ、日本国からこれからは堂々と食料とか入ってくるけど…やっぱり、自給しとくに越したことはないから。
全ては、これからだから…
「わかった!じゃあ智たちのお手伝いするから、空いた時間はのんびりしよ?」
僕の身体は特殊だから…鶏小屋のお世話なんかは、どんな病気が感染るかわからないから、させてもらえなかったし。
薪割りや水くみは、それこそ力仕事だからさせてくれなかった。
僕はまだ医学生でもあったから、勉強してなさいって。
理科室だったところを僕の勉強部屋にしてくれて、そこにいろいろ翔に頼んで機材をちょっとずつ揃えて、僕は僕の身体の研究をしている。
そんなだったから、お手伝いできることが嬉しかった。