第18章 The beginning of the story8
「もう…挿れて…」
そうすれば、この混乱から抜け出せる。
その一心で言ったのに、それでも潤は執拗にそこをかき混ぜてる。
「だめ…まだ、だめだよ…翔、初めてなんだから」
息が苦しい。
この異物感をなんとかしたい。
でも、ここに潤が
潤が入ってくるんだ
だから、やめてほしくない
「も、俺…おかしいからっ…早くっ…」
「翔…」
中に指が入ったまま、潤が俺の背中に覆いかぶさってきた。
ぎゅっと片手で俺を抱きしめると、宥めるように耳の後ろにキスをする。
「もうちょっとだから…ね?」
「やだもう…早く…」
抱きしめていた手がするりと俺の前を掴んだ。
「ああっ…」
途端に電流が走ったように快感が突き抜けて、身体に力が入る。
「やめてっ…そんなっ…」
前も後ろもいじられて、自分がもうどうなっているのかわからなくなった。
これがセックスだなんて信じられない
こんなに自分を見失うほど、訳のわからなくなるものだったか?
「ああっ…なんか、おかしい…」
身体の奥の方から、何か強い熱がせり上がってくる。
これに身を任せてしまいたいけど、怖い。
手放してしまったら、怖い。
「お願いっ…もうっ…」
早く
潤…