第18章 The beginning of the story8
キス…も、
ただ素肌に触れられることも、
こんなに気持ちいいものだっけ…?
「翔…」
こんなに優しい声で
名前を呼ばれることが、
こんなに気持ちいいものだなんて、知らなかった
「…潤…」
するりと俺のTシャツを脱がせると、首筋に潤の顔が埋まる。
ぬるりと舌が這っていくと、勝手に身体が震えた。
「怖い…?翔…」
「ううん…」
怖くて震えてるんじゃない。
これは、快感だ。
今まで、感じたこともないような…大きな快感…
「気持ちいい…」
頬をくすぐっていく潤の髪の毛のふわふわ
俺の背中を滑っていく熱い掌
合間に聞こえる、興奮した吐息
全てが、気持ちいい
ゆっくりと身体がマットレスに倒される。
Tシャツを脱ぎ捨てて覆いかぶさってきた潤の身体を抱きしめると、ピッタリと合わさった胸板から伝わってくる体温。
ああ…潤
もっと愛してくれよ
俺の知らない、愛をくれよ
頬に潤の柔らかい唇が触れた。
ぞくりと背中を這い上がってくる快感が、また俺の身体を震わす。
「大丈夫…」
その唇が耳元で、低音の甘い声を出す。
「うん…うん…」
少し汗ばんでる潤の背中は、広かった。