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SHELTER【気象系BL小説】

第18章 The beginning of the story8


思わず口を手で塞いだ。
人のこんなシーン…出くわすのは初めてだった。

マットレスの軋む音と、二人の荒い呼吸の音が絶え間なく聞こえてくる。

「やっ…根本っ…そんなぎゅっとしないで…」
「だめだよ…智、先にイッちゃうでしょ…?」

雅紀の声は、聞いたこともないほど低くて

「俺、まだだから我慢しろよ」

そして言葉も、いつもよりもキツめで

「やぁっ…雅紀ぃっ…」

激しく皮膚のぶつかる音まで聞こえてくる。

早く立ち去らなきゃって思うのに、足が動かない。
こんなの出歯亀ってやつじゃないか…

「くっ…あ…智、本当に嫌なの…?こんなに締めてるのに…やっぱり悪い子だね」

さっきのは俺が率先してやったんだ、智は悪くないって言いたいけど、声も出なかった。

「やぁっ…やだっ…イキたいっ…雅紀ぃっ…」
「だーめ…」
「あっ…あっ…ま、さきぃっ…」

身体に一気に火がついた。
さっきやっと落ち着けたのに、一瞬だった。

「……翔……?」

びくりと身体が震えた。
振り返ると、怪訝な顔をした潤が立っていた。

「どうし…」

そこまで言って急に黙り込んだ。

潤も気づいたんだ。

すぐに俺に近寄ってくると、腕を引っ張られた。

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