• テキストサイズ

SHELTER【気象系BL小説】

第17章 The beginning of the story7


「ぶはっ…」

背後で雅紀が笑いだした。

「てめ…起きてたのかよ…」

じろりとそちらのほうを睨むと、雅紀は智を抱えながら必死に笑いを堪えてる気配がする。

「だ、だって…もう、おまえら中学生かよ…」
「ああん!?」
「も、もう…こんなん笑わないでいられるかよ…」

またぐふぉっと吹き出すと、ずーっと笑ってる。

闇に目が慣れてきて、大分部屋の中も見渡せる。
雅紀と智を包んでいる毛布が小刻みに揺れてる。

「しょ、翔が潤を誘惑するだなんて…ああ~もう…」
「えっ…俺、誘惑してた!?」
「あた、当たり前だろうがっ!こんな体勢で…あんなこと言われたら…こんな時じゃなきゃ、襲ってるわ!」
「う、うわぁ…ごめ…ごめん…」
「も、もうだめだぁっ…」

雅紀の笑いが止まらなくなって、智も目を覚ましてしまうし、もうなんだよお…

「みんな…たのしそう…よかった…」

電気ランタンを付けて水を飲ませていたら、智が微笑んだ。

「智も早く熱下げて…な?」
「うん…がんばる…」

智が脈をとってる翔の手を握った。

「智…?」
「翔のおかげだね…みんな、わらってる…」
「え…?」
「よかった…翔がきてくれてよかった…」

/ 483ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp