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SHELTER【気象系BL小説】

第17章 The beginning of the story7


そう言われると、何も言えなくなった。

「B地区の人たちを診ていたら、やっぱり皆、栄養不足なんだ。十分な栄養を取れていないから、扁桃腺炎だって命取りになるんだよ」

智を見ながら、翔の表情は硬い。

「俺…家族になったんだから…絶対、死なせないって決めたんだ」

ろうそくが揺らめいて、翔の顔の影も揺らめいた。

「でもな、翔…俺たちだって、家族を危険な目に合わせたくないんだよ?」
「え…?」
「智だってそういっただろ…?翔を危険な目に合わせたくないんだ」
「もしも今、翔が出ていって危険な目に遭ったら…それこそ智死んじゃうと思うけど?」

雅紀が言うと、翔は黙り込んだ。

外ではまだ銃声がしてる。
夜だっていうのに…B地区の人間を追いかけ回して殺戮を楽しんでいるんだ。

そんな目に、絶対に翔を遭わせてはいけないんだ。

「…それに今回は狩りに来てる人数が異様なんだよ…なにがあるかわからないから…」
「うん…」
「いつもとは違うから…もしかして学校に踏み込んで来るかもしれないし」
「行くんなら…俺も行く」
「潤…」
「翔を一人で危険な所に行かせられない」

そう言ってじっと翔の目を見た。

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