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SHELTER【気象系BL小説】

第15章 The beginning of the story5


暫く二人で星空を黙って眺めた。

微かに遠くから、クラブや店の喧騒が聞こえてくるが静かなものだった。

「寝そう…」

汗を流した肌に、夜風が気持ちよかった。
虫の鳴く音、遠くの喧騒が心地いいBGMのようで…

「いいよ。そのまま寝ても…」
「うん…」

うとうとしてると、身体がふんわりと持ち上げられた。

「潤…」
「そのまま寝てて…」

俺の身体を軽々と運んでいるのがわかった。
力、あるんだな…

そう思ってるうちに寝てしまって。
こんなこと、初めてだった。
よっぽど気が緩んだのか…

ここに居ると、心も身体も緩む気がする。


夜中、目が覚めた。

俺用に設えてくれた小さな教室の布団で眠っていた。

「あ…」

ふと横を見ると、潤が絨毯の上で寝転がっていた。

俺のこと運んでそのまま眠ってしまったようだ。

硬い床に寝かせておくのが心苦しくて、そっと布団に潤の身体を移動させた。

「ん…」

起こしたかなとひやっとしたけど、またすぐ寝息が聞こえてきた。

「…どうしよ…」

ここに潤を寝かせてしまったら、俺の寝るところがない。

「ああ…眠い…」

なぜだか凄く眠くて。
そのまま絨毯の上に、身を横たえた。

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