• テキストサイズ

SHELTER【気象系BL小説】

第15章 The beginning of the story5


「え?おみやげ?」

智の弾んだ声が教室に響いた。
夕方、クラブを開ける前の時間帯。
この時間は晩飯の時間なんだそうだ。

リビングの教室で、4人で集まれたからおみやげを出した。

「おみやげなんて小学生の時以来だ!ふがっ…」
「翔、そんな気を使わないでよ…」

雅紀が申し訳なさそうに智の口を塞いでいる。

「ぶっ…いや、大したものじゃないから…」

智にはヘアセットをするためのスプレー。
雅紀にはハンドクリーム。
潤には香水の小瓶を買ってきた。

「ごめん…B地区になさそうなもので、実用性のありそうなのって考えたらこうなった…」
「おおー!」

智は前髪を立てるのが好きなんだけど、めったにB地区にはこういう物が入ってこないから、いつもぺしゃんこな頭が嫌だって言ってて。

雅紀は手がすぐ荒れるって言ってたから、天然素材のハンドクリームにした。

潤には…これが似合うと思って、直感で買ってきてしまった。

「なんで俺だけ、香水…?」
「ご、ごめん…なんかその香りが潤と凄く重なって…」
「へえ…」

手首に少しだけ香水を付けると、くんくんと匂いを嗅いだ。

「凄い華やかな香りだな…ありがと」

/ 483ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp