第12章 The beginning of the story3
次の日、学校の5限目と6限目が検査だった。
2月の寒い中、体育館に俺たちは集められた。
布の仕切りがいくつも立ってて、その中で検査はされてるみたいだった。
昨日教えて貰ったことを何回も頭のなかで復習した。
ストーブが布の仕切りの中にはあって、暖かかった。
身長や体重を図った後、丸いすがおいてある仕切りの中に呼ばれた。
「大野智くーん」
「はーい」
大丈夫。姉ちゃんが言ってたとおりにやればいい。
中に入ったら白衣を来たおじさんが居た。
「はい、大野くんね。そこ座って」
「はい」
机の上には、ノートとえんぴつが置かれていた。
「じゃあ、今から僕がいうことを書き取ってね」
「えっ…」
姉ちゃんに教えてもらったこととは違かった。
「どうしたの?大野くん」
白衣を着たおじさんは俺の顔を覗き込んだ。
「う…ううん…ちょっと、お腹痛くて…」
「えっ…冷えたかな?トイレ行く?」
「うん…トイレ行きたい!」
「じゃあ、行っておいで」
心臓がどきどきした。
慌てて仕切りを飛び出したら、一目散にトイレに走った。
トイレの中に入っても、心臓のバクバクが止まらない。
どうしよう…
書き取りがあるなんて、姉ちゃん言ってなかった…