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SHELTER【気象系BL小説】

第9章 HEAVEN


実際はまだA地区の方に居ることが多いけど…
独立宣言の後は、翔はこっちに住む予定だ。

急に、店のほうが静かになった。

「あんだ?」

シュウがカーテンを開けて店の方を覗いた。

「あ、雅紀。あいつら帰ってきた」
「ほんと。何してんの?」
「なんか、ニノがステージに立ってる」
「え?」

智が厨房に入ってきて、卓でBGMを切った。
ガチャガチャと音源をいじって、セットした。

「どうしたの?智」
「ニノが歌うってさ」
「まじで!?」

シュウは作りかけのチキンライスを放って、店の方に出ていってしまった。

「あーあ…」

智は苦笑いしながらコンロのガスを切った。

「何歌うって?ニノ」
「いつもの」
「そっか…」

すぐにイントロが流れる。
智も厨房を飛び出していった。

一緒に歌うんだろう。



”ママ…僕の銃を置いて…”



カーテンを開けて、俺も店に出た。
カウンターの中からステージを眺める。

ニノと智がマイクの前で笑っていた。



”天国にいるみたいな気分”



やがて歌い出すと、店の中は本当に静まり返った。




”天国への扉をノックするんだ”




扉、本当に開いてくれたね…ニノ

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