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SHELTER【気象系BL小説】

第9章 HEAVEN


「行くぞ、ニノ」

潤も、これまたぱりっとスーツを着こなして部屋に入ってきた。

「わあ…潤、カッコいい…」

ニノがぽわっとして潤を見上げる。
ちょっと潤は照れていた。

「さあ、我らがホムンクルス殿。行きましょう」

そう言って潤は腕を差し出した。

「ん?これ、どうするの?」
「ここに、手を載せて…」
「わあ…僕、男だよ?」
「いいじゃん。エスコートさせてよ」
「潤…もう…」

笑いながらニノは手を載せた。

「よし…表に車来てるから…」
「えっ…凄い」
「スエード様様だよ」

そう言って翔に目を向けた。

「いい仕事したろ?俺」
「大儀であった」

ニノがふんぞり返って言うから、おかしくて…

「じゃあ、行ってくるね。雅紀、智…」
「行っておいで。待ってるね」

A地区との境界線…
軍の見張り所を兼ねている駐屯施設で会見が行われる。

主だった各地のB地区の代表者も、今日ここに集まってる。
共同で声明を出して、独立宣言とする予定だ。

日本国とは既に話がついている。
これはスエードの力が大きい。

そして…

この国の未来を憂う、たくさんの人たちの力が働いた結果だ。

もう誰か任せでなく、自分たちで国を再建していこうと。

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