第8章 ユメノドリーム
顔の白塗りを濡れたタオルで拭きながら、じいさんたちの醜態を思い出しては笑った。
ニノは盗んできた銃を床に並べてあぐらをかいた。
「これだけしか盗ってこなかったの?」
「うん。ごっそりいくと、ここに武器があるのバレるでしょ?だから二丁だけにしといた」
「あったまいー」
智がニノの顔を拭きながら感心してる。
「小さいし予備の銃だと思うから、きっと気づかないよ」
「だといいな」
潤はベッドに寝そべりながら、俺達の身支度ができるのを待ってた。
本当は風呂にでも浸かりたかったけど、ここでは無理だから水で濡らしたタオルでひたすら全身を拭った。
さっぱりして着替えたらベッドに入った。
ぎゅうぎゅう抱き合って眠ろうとしたけど、全然眠れなくて…
4人でずっとおばけの話をしていた。
これであいつら明日にでも帰ってくれるといいけど…
興奮したまま喋り続けて、いつのまにか眠ってしまっていた。
「雅紀…」
ニノの声が遠くで聴こえる。
目を開けたいけど、うまく開かない。
「雅紀、ありがとう…」
ちゅっとまぶたにキスが落ちてきた。
思わずにやけてしまうけど、目は開かない。
「ふふ…大好きだよ…雅紀…」