第8章 ユメノドリーム
「いやあ…よく成功したな…」
潤は感嘆しながら床に座り込んだ。
「いいんだよ!あれで…!あの人達、悪いことしてるって思ってるから、あんな簡単なのでも騙されてくれたんだよ!」
ニノが智の手を握って踊り始めた。
「やったなあ!ニノ!」
「やったね!智!」
顔を真っ白に塗ってる二人は今までみたことのないはしゃぎようで…
潤は俺の腕を掴んで引き寄せた。
倒れ込むようにして抱きつくと、潤の身体が熱い。
「潤…」
「やべえ…雅紀、俺、嬉しいかも…」
「うん…俺も嬉しい」
「やったな…」
「うん…あんなうまくいくなんて思ってなかった…」
「まだ脅したりなかったかな…」
「いいよ…また今度きたら、今度こそちびらせてやろうぜ…」
くすっと潤は笑った。
「そうだな…今度はもっとすげえおばけ作ろう…」
ふたりで顔を見合わせてくすくす笑った。
こんな簡単なこと、なんで今までできなかったんだろう。
こんな子供だましなことだけど…
それでも俺達、できたんだ!
「あーっ!ずるいっ、潤、俺もっ!」
智がどかんとぶつかってきて、俺達に抱きついてきた。
「僕もーっ!」
ニノが更にそこに抱きついてきて、俺達は床に倒れ込んだ。
「お…重いっどけっおばけどもっ…!」