第8章 ユメノドリーム
「ふふ…頼もしいね、ニノ」
智も落ち着いた顔をしてる。
もう、受け入れたのかな…
智、強いな…
「僕、まだ知らないことがたくさんある…だから、もっともっと知りたい。人間に…なりたい」
「だから、言ったろ?人間だって…」
潤がくしゃくしゃとニノの頭を撫でた。
「じゃあなんて言えばいいんだろ…」
「大人になりたいってこと?」
智が言ったら、ニノが目を瞠った。
「そう、だね…大人になりたいっ!」
カズは…ずっと母親に庇護されて大人になれなかった…
ニノは、まだ15歳だ。
「ちゃんと大人になって、みんなの役に立ちたい」
「まいったなあ…ニノが大人になるんだったら、俺達ジジイだぜ…」
潤が真面目な顔して言うから、ニノは笑いが止まらなくって蹲ってしまった。
「そんなにウケる…?」
智がぽんぽんニノの頭を撫でている。
「だってぇ…そんなに若いのに…じじいって…」
ツボがよくわからない…
「若いもんは、なんでも楽しくっていいねえ…」
潤が年寄り臭く言うから、ニノは暫く再起不能になった。
「潤?責任取れよ?」
「はあい」
潤がニノを抱っこして、ベッドに座った。
「楽しかった?」
「うひぃ…」