第8章 ユメノドリーム
「さ…」
そう言ってニノは立ちあがった。
「潤も智も寝て?僕は他の部屋見てくるから…雅紀も来てくれる?」
「…うん」
ニノは立ち上がると、智の腕を引っ張って立ち上がらせた。
「智…」
「ニノ…」
突然、ニノは智を抱きしめた。
「好きだよ…智…」
「え…?」
そのままニノは潤も立ち上がらせた。
「潤、好きだよ…」
じっと目を見つめると、潤にそっとキスをした。
「キス…教えてくれてありがとう…」
そう言うと、智にもキスをした。
「ありがとう…僕のこと人間だって言ってくれて…」
「ニノ…」
潤がニノを抱きしめた。
「ああ…俺もおまえのこと、好きだよ」
「潤…」
智も二人に抱きついた。
「俺も…ニノのこと、大好きだからなっ…」
「うん…ありがとう…ふたりとも…」
ニノはそっと二人から体を離すと微笑んだ。
「さあ…ちょっとでも身体を休めて?ね?」
「うん…」
「じゃあ、少し寝かせてもらう。智…」
潤は智の肩を抱いてベッドに入った。
俺達はそれを見届けてから、穴蔵を出た。
「雅紀…シュウの部屋に行こう」
「わかった」
ニノは俺の手を握った。
「雅紀…好きだ…」