第7章 Fuse
「カズは、知らなくてもいい…」
悲しそうに雅紀は微笑んだ。
服を…一枚一枚、脱がされた。
ゆっくりと身体にキスをしながら、雅紀は俺の身体をどんどん熱くしていく。
なにを、されるのか…わかった。
だけど、不思議と怖くない。
こんなこと初めてするのに…
前に…血液が集中して、痛いくらい張り詰めてる。
ホムンクルスでも勃つんだ…
なんか不思議だった。
「あ…」
―――この身体は俺のものじゃない
「あ…やめて…」
「嫌だ」
「だめだよ…雅紀…」
「なんで…」
苛立った声が聞こえた。
「ごめん…だって、この身体、ニノのでしょう?俺だけの身体じゃないから…」
「カズ…」
「ニノが知らないのに、勝手にこんなことしたら…」
言葉を遮られるように、雅紀の唇が俺の口を覆った。
「んっ!?ちょ…雅紀っ…」
「だから…上書きするんだ…」
「雅紀…?」
「愛してる…愛してるよ…みんな、おまえたちのことを…」
「…え…?」
切羽詰まった声。
急に荒くなる動作。
「雅紀っ…」
雅紀の胸板を思い切り突き上げた。
「どうしたんだよっ…急にっ」
おかしい…あんなに俺に触れるのを躊躇してたのに…
絶対、なにかある。