• テキストサイズ

SHELTER【気象系BL小説】

第7章 Fuse


「避難…?なにか、あったの…?」
「うん…」

雅紀は俺に、人間狩りのことを教えてくれた。
そう言えば…昔、聞いたことがある…

”B地区に行けば、狩りができる”

今時、狩りなんてやりたい人が居るんだって、あの時は思ったけど…
まさか獲物が人間だったなんて…

「下衆だね…」
「そうだね…同じ人間とは、思えない」

雅紀が言い切って俺の顔をじっと見た。
なにか…雅紀の雰囲気が違う。

「雅紀…なにかあった…?」
「え?」
「なんか…顔つきが違う気がする…」
「そう…?」

ランタンの薄い蛍光灯の灯りの中で、雅紀はペタペタと頬を撫でた。

「ニノのお陰かな…」
「え?」
「ううん。なんでもないよ」

隣に腰掛けてる雅紀が、俺の頬を手で包んだ。

「キス…してもいい…?」
「えっ…」

今まで見たこともないような、男の顔で雅紀は俺を見ていた。

「い…いいよ…?」

知らない人みたいで…なんだか怖かった。
それに…ドキドキする…

雅紀の顔が近づいてきて、俺は目を閉じた。
キスなんて、この前だってしたのに…

なんでこんなにドキドキするんだろう

柔らかい唇が重なった。
身体の芯が熱くなる。
あんまりドキドキしすぎて、頭がふわふわしてきた。

/ 483ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp