第7章 Fuse
そこは狭い空間で、土がむき出しの壁に囲まれていた。
上の扉を閉めてまさきも降りてくると、今度は地面に置いてある藁や木の箱をどけた。
そこに見えた木の扉を引き上げた。
ランタンでまさきが照らしてくれたその先には部屋があった。
「さ、ここで暫く過ごすことになるから…」
「うん…」
一体なにが起こってるんだろう。
不安になりながらも、言われたとおりはしごを伝って部屋に降りた。
ランタンで照らされた空間は結構広くて、ちゃんと部屋になっているようだった。
壁はちゃんと木の板を当てられていて、部屋の奥にはベッドみたいなものも置いてあった。
「だいぶ入ってなかったから湿気てるな…」
がさがさと床に置いてあるリュックを漁りながら、まさきがつぶやいた。
壁に作り付けられた棚には電池とかランタンとかいっぱい並んでる。
缶詰もたくさんあるし、ペットボトルの飲み物もたくさんあった。
一通り、まさきは部屋の中を点検するとやっと僕を見た。
「あ…ごめん。座ってて?」
そう言って僕の手を引いて、ベッドに座らせた。
ちゃんと…スプリングの入ったベッドだった。
「ねえ…何が起こってるの?」
不安で堪らなかった。
じゅんは…さとしはどこに行ったの…?