第7章 Fuse
「まさき…」
「ん…?」
僕を背中に乗せて、まさきは歩いている。
暫く歩いて、止まった。
「何が起こってるの…?」
「ん…」
ガタガタと音がした。
多分、木製の戸を開ける音。
どこかの教室なのかな…?
「ちょっと降りててね」
そう言って僕を床に下ろすと、ガタガタと何かしている。
「まさき…?」
「うん。待ってて。もうすぐだからね」
急に前が明るくなった。
「わ…」
周りは学校の机や椅子がたくさん積み重ねられてる部屋で、その床から灯りが漏れていた。
「さ、ここなら安全だから…歩ける?」
頷いて近づくと、そこにははしごが掛かってて地下に伸びていた。
はしごの横の壁に小さな棚がついていて、そこにろうそくの乗った小皿が置いてあった。
灯りはこのろうそくのものだった。
「今、通電してないから電気つけられないんだ。これで我慢してね?」
はしごの先は真っ暗だった。
少し怖かった。
まさきは後ろでがさがさしてるかと思ったら、手に電気ランタンを持っていた。
「あ、よかった。まだ電池あった…」
カチカチスイッチをつけて確認していた。
「さ、降りよう」
ランタンでまさきが照らしてくれたから、なんとか下まで降りることができた。