• テキストサイズ

SHELTER【気象系BL小説】

第6章 YOU


帰り道は、ただ脱力していた。

懐に入れたレコーダー。
これでもうアースノールは…いや、長野チームは終わりだ。
ホムンクルスなんて馬鹿げた実験もやめになるだろう。

倫理に反する実験が行われたことが確かになった。

しかしそれを証明するには…ニノを…
証拠としてN1N0をA地区に、表に引っぱり出さなけりゃならないだろう…

それに官僚や政府高官…政財界の要人の買春…

それはニノがホムンクルスだから成立する罪なのだろうか。
これをきっかけに人工生命の倫理についても議論なされるべきだ。

今は…ニノしかいないから…
無理かもしれない…

潔癖アレルギーのやつらが騒ぎ出すだろう。
そしたら、今はB地区で静かに暮らしてるあいつらにまで、なにか起こるかもしれない…

なぜ…

純粋にまっすぐ生きていく人間が…まっすぐ生きられない。
ずる賢くて、金に執着するやつだけが生きやすい世の中になった…
臭いものには蓋をして見ないふり…
そして自分たち日本人は選民なのだと…

なぜ勘違いする世の中になった?


守りたい…


俺は、あいつらを守りたい。
初めて感じた、人のぬくもり。
初めて感じた、愛情…

/ 483ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp