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SHELTER【気象系BL小説】

第6章 YOU


ガタガタ震えだすと、また机に拳を叩きつけた。

「人形のくせに…強姦されたとほざきやがった…」
「え…?」
「いつも眠らせていたんだ…その時は。なのに自殺した数日前はなぜか行為の時、意識があったらしくてね…」

ニノが言っていたことと話は合致している。

「世話をさせているヒューマノイドとの会話の記録だと、ニノは自我に目覚めてしまったらしい…自分にされたことが屈辱的なことだと気づいたんだろう…そのままクリーンルームを飛び出して、飛び降りた」

震える拳を逆の手でぎゅっと握りこむと、俺を見据えた。

「もうすぐ…次のホムンクルスの実験が始まる。だから、研究費用はいくらあっても足りない…」
「博士…」
「あいつの…ニノの次の客は、官房長官だ」
「えっ…」
「官房長官とパイプができたら、次のホムンクルスは必ず生まれる…必ず成功させることができる…!だから…だから、自殺したニノをどうしても生き返らせる必要があった」
「…ニノは死んだんですか…」
「虫の息だった…だが、あいつはなぜか異常な細胞再生能力を持っている。身体の破損はすぐに治った…だが…脳が。脳が、再生しなかったんだ…」

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