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SHELTER【気象系BL小説】

第1章 Area B


天井を見ていたら、トイレに行きたくなった。
周りを見たけど、トイレの場所なんて当たり前だけど書いてない。
どうしようかと思っていたら、雅紀が部屋に入ってきた。

「なにしてんの?」
「あ…の、トイレ…」
「あっ、ごめんね。こっち」

部屋を出ると廊下に出た。
廊下の先は昼間なのに暗くてよく見えない。
ガラスの入った部屋の窓が続いて、向かい側も全て教室になっているようだった。
突き当りの角を曲がると、手洗い場が見えてその向こうがトイレだった。

「あのね…ぽっとんだから気をつけてね?」
「ぽっとん?」
「うんとね…汲み取り式ってわかる?」
「……?」
「とにかくね。水洗じゃないから、くっさいから」
「うん…?」

トイレに入ってみてわかった。
…こんなトイレ初めて入った…
和式ってテレビでは見たことあるけど、実際見るのは初めてだ。

トイレから出ると、雅紀が心配そうにこっちを見ていた。

「大丈夫だった?」
「うん…」
「ぷっ…まあ、しょうがないよね。びっくりしたよね?」
「うん…」

未開の外国に来たようだった。
でも日本語が通じる。
不思議な場所…

手洗い場の窓から校庭が見えた。
その向こうには校舎の一部が見える。
一階に明かりが灯ってる。

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