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黒子のバスケ:赤司征十郎 R18 キミはオレのもの

第5章 挙動不審



赤司side

絢は驚いて固まっていた。
どうしても気になって聞いてしまったが、聞かない方がよかったのかもしれない。

後悔の念が押し寄せた。


しばらくすると彼女はルーズリーフを取りだし何か書き始めた。
もしかして返事だろうか。
気になる。
だが、もし自分が聞きたくない答えなら…と思うと見たくない気もした。

自分にこんな女々しい一面があるとは…彼女といると新しい自分をたくさん発見する。

「赤司くんこれ…」

おずおずと差し出されたルーズリーフ。


怖いが、確認しなければ現状はなにも変わらない。
オレはルーズリーフに書かれている文字を読んだ。


『赤司くんのこと嫌いじゃないよ。私自身の問題で…避けちゃってごめんなさい。』


嫌いじゃない。


その一言を何度も読み返した。
良かった、彼女に嫌われたら正気ではいられない。

しかし…私自身の問題とはどういうことなのだろうか?

オレはルーズリーフに返事を書いた。


『嫌われていなくて本当によかった 私自身の問題…というのはオレが質問してもいいことかな?』

彼女はそれを見てまた返事をくれた。

『不安にさせてごめんね …今はまだ話せないの。いつか言えるようになったら言うから…それまでは待ってくれる?』

言えるようになったら、ということはいつかはオレに教えてくれるつもりなのか。
それなら彼女が言ってくれるまで待つことにしよう。

『分かった。』


そう書いたところで授業の終わりをつげる鐘が鳴った。


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