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黒子のバスケ:赤司征十郎 R18 キミはオレのもの

第14章 大切なキミ



浅い眠りから目を覚ますと、スマホのランプが光っていた。
誰かから着信があったらしい。

「あ…征十郎…!」

着信の相手は大好きな征十郎。
名前を見ただけで嬉しくてたまらない。

「…どうしよ…電話したいけど…こんなガラガラ声で電話できない…」

迷った末にメールを送ることにした。

『さっきは電話に出れなくてごめんなさいm(__)m
何か用があって電話してくれたの?』

「送信っと……ゲホゲホ!」

なんだか風邪が酷くなっている気がする。
体温をもう一度測ってみようか…

「…フラ…っ」

起き上がった途端に込み上げるのは吐き気と頭痛。
いつの間にこんなに悪化したんだろう。
ベッドから起き上がれないなんて…

~♪

ベッドにもう一度横たわったところで通知を知らせる音。
メールが帰ってくると思ったのに電話だ。
どうしよう。

「っ…も、もしもし」

声がおかしいことを気づかれないように咳払いしてから電話に出た。

赤『絢?今電話して平気かい?』
「う、うん…」
赤『…声がかすれてるようだけど…風邪でも引いたのか?』
「え!? ちちち違うよ!?寝起きだからだよ!」

寝起きなのは本当だ。
風邪も引いてるけど。

赤『…オレに隠し事をしてもすぐに分かるよ?』
「本当に違うって…ゲホ!」


しまった。


赤『風邪を引いたんだね?今そっちに行くから。』
「だ、駄目! 私平気だから…!」
赤『すぐ行くよ』

そこで電話は切れてしまった。
迷惑かけたくなかったのに…

うまく嘘がつけなかった。
征十郎にあんな風に責められるとすぐにボロが出る。
自分が情けない。


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