第1章 無愛想な人
「おい、できたぞ。もってけ」
ねむそうにしながらやってくる男
有紀にむかって原稿らしきケースを投げる
ちょっと、もう
「おい、これ・・・・お前が一人でやったのか?」
あれこれはまずいのかな・・・
「あ、はい。ちょっときたないなー、いや、わりと汚いって思って、おせっかいでしたよね・・・あははは」
じゃ原稿しれっともって行こうっと
手を伸ばす有紀
「ちょっとまて
お前今日から俺のお手伝いな」
「はい?」
「よし、行って来い」
はいっていったけど
これ返事じゃないからね。
ちょっとどういうことなの
今日何回目、びっくりしかしていないんだけど
「ちょっとまって!私だって朝から晩まで仕事してるし、お手伝いっていわれても無理です。大体なにしたらもいいかわからないし・・・」
「俺がやれっていったらやるんだ。拒否権はお前にないから。」
だから質問の返答になってないし
「私保育士してて、朝から行かなきゃだし、赤ちゃんとかお世話するのを生きがいにしてるの。あんた呼ばわりする、大人のお世話なんかしたくないんですけど・・・」
嫌味爆発させる有紀
「あぁじゃ、仕事やめてお手伝いやれ給料、食費だすぞ・・・ちなみに」
また有紀に近づく男
「月に○○えん・・・どう?」
―――――――――――――それはおいしい話
「やります!この酒井有紀やらせていただきます!」
お金で動かされている・・・ちょろいな自分。
子供と一緒に未来つくりたいとか思ってた自分最低。
「ふっ・・・
あ・・・俺は宮下健吾だ。じゃ寝るから。」
じゃ、ねるからじゃない!
私あしたらかどうすればいいのよ!
それよりも原稿原稿は一応もらったから、
早く届けなきゃ!