第6章 私は食虫植物になりたい
「もー、おねだり上手になっちゃって」
指先が背に触れるたびにびくびくとソコが震えるのが手に取るようにわかる。
震えるたびに彼のモノを締め付けて、そのままドロドロに溶かしていくんじゃないかと思う程に溢れ出す愛液。
彼が欲しくて、欲しくて、よだれのようにこぼし続ける愛液はきっと私の独占欲のあらわれなのだろう。
誰にも触らせたくない、誰にもあげない。
繋がっている時が1番彼を感じる。
そんな当たり前な気持ちが、この淫らな行為を純粋なものへと変えていくような気がするのだ。
「じゃあ、ちょっと激しく...するから、痛かったら...いって?」
ただ本能のままにされる行為は知っている、でもこんなに愛に溢れた行為を教えてくれたのは彼だ。
だからもう、誰にも渡したくない。
「あっ!ンンンんっ!!!きてぇ!」
叫び声を皮切りに激しく後ろから突かれ、ナカが彼を求め蠢きだす。きゅうっと子宮が締まっていく感覚が脳に届けば、身体の奥底からくる快楽に酔いでも起こした錯覚に陥る。
言葉を発する余裕さえないのだろう。
彼は私の奥を突くたびに、艶めいた吐息を溢す。
自分の喘ぎ声が耳障りに聞こえるほど甘美な音。
少し長めの彼の爪がぐっと腰あたりにくい込んで、ピリッとした痛みがくる。
その痛みさえ愛おしくなるほどに、私はソコを熱く濡らす。
「ふっうっ、透ちゃ...透!僕!ダメっっっ!」
パンパンと乾いた音とバチュバチュと繋がる水音がいっそう激しさを増す。
私もすでに限界はこえている。
「あああぅ!きてっ!ナカに!ナカにちょうだい!トド松!!」
「はあっっ....だす、出すよ?中....で...くっ」
言い終わらないうちに彼は私の中で果てた。
それと同時に私の身体もびくりとそりかえり、彼と共にイッてしまう。
薄い壁が私の奥底へ彼の白濁液を塞ぐのが、なんとも恨めしい。
「はぁはぁ...んんっ」
ずりゅっと抜かれた瞬間、私はその場に崩れ落ちた。