第1章 夕暮れどき～十四松～

そんなことをふと考えていると、影が近付いてくる。

「透ちゃん、みっけたー！どーん！」


なんて言いながら、私に抱きついてくる十四松お兄ちゃん


「十四松にーちゃんったら、私もう高校生なんだから気安く抱き締めないのー」


私は飛び付いてきた十四松お兄ちゃんの肩を両手でガシッと掴んで、その行動を制止する。


「えー！そんなことゆわないでよー！あははっ！僕さっみしーよー！」


本当にこの人は、いつまでたっても成長しないミラクルかつよくわかんない人だ。


でも、私にとっても優しくしてくれた優しい優しい近所のお兄ちゃん