第2章 貴方の後ろは~おそ松~
キーっと自転車の音が響いた。
「着いたぞー」
今ついてほしくなかった、ずっとおそ松の自転車の後ろに乗っておきたかった。
「おい、降りろよ?着いたぞ?」
そんなこと言われなくたってわかっているのに
「透ちゃーん、つきましたよー」
ふざけた口調でそんなふうにいうおそ松
でもダメだ
今顔を見られるわけにはいかない
「お、降りたくない」
駄々をこねる私にため息をひとつこぼして、私を乗せたまま自転車を止めるおそ松
「はぁ?なにわけのわかんねーこ.... と....お前.... 泣いてんの? 」
はっとして上を向く
しまったと思った時にはすでに遅い
「泣い..... てな.... か..... ない.... よ?」
笑わなきゃ....
おそ松を困らせちゃう....