第7章 貴方の一番になりたい
日差しが眩しい。
朝を当たり前のように迎えて、今日もまた1日が始まろうとしている。
カーテンをあければ、清々しい冬空。
青がどこまでもひろがるキャンバス。
素敵な天気だ。
すうっと空気を吸いこんで伸びをする。
今日は少し忙しい、いや少しではないかも...。
「透ちゃんおきたー!!!?!どっせえええぇぇえい!!!」
スパーんと勢いよく障子が開くと、スーツに袖を通しつつ頭に被るという意味不明な格好になってる十四松にいがそこにいた。
「...十四松にぃ、それ」
「どうすか!?どうすか!?」
「うん、十四松にぃ素敵だね」
くすくすと笑うと、おっきい口をパカっとあけて太陽に負けない笑顔を咲かせる大好きな十四松にい。
「あーーー!もう!家の妹可愛すぎでっしゃろー!!わっせぇぇえい!」
ガバッとパジャマ姿のまま抱き上げられて、ちょっと困ってしまう。
朝が弱い私をここぞという時はいつも起こしてくれてた十四松にぃ、もうこういう事はなくなってしまうんだね。
朝も一人で起きれるようにならなきゃなんだね?
「十四松にぃ、今までありがとう」
ぽそりとそんな事を言ったら、ちょっと寂しそうな顔が目線の下に見える。
「透ちゃん、だあぁあいすきいいいい!」
ぎゅうっと抱き締められてちょっと骨がきしむ。
十四松にぃは好きだけど、十四松にぃのぎゅうはちょっと苦手。
でも暖かいから大好き。