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【おそ松さん】6人の悪魔と愛され幼なじみ

第13章 独占欲×独占欲





…はっ!


「ちゃん?」


お、抑えて…ここは堪えるのよ、私。普通に考えたら非常識極まりない行動だけれど、6つ子にとってはごくごく自然で当たり前、彼らに常識が通用すると思っている時点ですでに私の負けなのよ。これは彼らを知るために乗り越えなければならない、いわば1つの試練!腹立たしいし今すぐぶっ○したいけど我慢、我慢しなくちゃ…!


変わるって決めたんだから!


「トド松!」「あ、トッティって呼んでくれないんだ」「用件は何?さっさと済ませて」


「…怒らないの?意外だね、鉄拳でも飛んでくるかと思ったのに。ま、いいや。じゃあ本題…に入る前に」


ソファーに座っていた彼が立ち上がり、私にゆっくりと近付いてくる。


そして、私が頭に被っていたままのタオルを、素早い動作で奪い取った。


「あっ!」


「これ…君のじゃないよね?今まで誰といたの?」


ゾク…ッ


トド松…目が笑ってない。もしかして嫉妬してるの?


「誰って…チョロ松よ。噴水広場で話してた時に水がかかっちゃって、貸してくれたのがそのタオル。洗うから返して」


「ふぅん?そうなんだ」


彼は素直に私にタオルを渡すと、今度はじぃっと顔を眺めてくる。


「…な、なに?っていうかさっさと本題を


「ちゃん。…抱き締めてもいい?」


「え………っ!///」


返事をする間もなく、私はトド松にきつく抱き締められた。


チョロ松から借りたタオルが、はらりと床に落ちる。全身が痛むほどの抱擁と彼の体の熱さに、動悸は激しくなるばかりで逃れることができない。


「と、トド松…っ痛い…!」


必死に訴えると、ほんの少しだけ力が緩められた。それでも離す気配はない。


やがて、彼が耳元で囁く。


「ねぇ、ちゃん。…僕とチョロ松兄さん、どっちが好き?」


「…え…な、何を言って…」


「ちゃんと答えて。でないと…


今ここで、君をめちゃくちゃにしちゃうよ?」


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