第13章 独占欲×独占欲
濡れた私を気遣い、チョロ松は早めに家まで送ってくれた。
もう少し話をしてみたかったけど、それはまた次の機会にしよう。
玄関の鍵を開けて、中に入る。カバンを置くためリビングへと向かった。
…こうやって一歩一歩、彼らとの距離を縮めていけたらいいなぁ。そうすればいつかきっと…
ガチャ
「あっ、おかえりなさ〜い♪」
きっと…
バタンッ!「あれ?」
お、落ち着くのよ私…今のは錯覚!そう、錯覚よ!だって鍵は閉まってたし窓も閉めていってたはずだし蹴破れないよう強化ガラスにオールチェンジしたから不法侵入なんてできるはずないのよ!セキュリティだってあちこちに赤外線センサーを張り巡らせて万全態勢なんだもの!
深呼吸深呼吸…吸ってー吐いてー…よし!
ガチャ(TAKE2)
「もうっ、どうしたのーちゃん。僕ずっと待ってたのにぃ〜」
Σやっぱりいたァァァァァッ!!?
「とっ、トド松くん!?」「トッティでいいよ☆」「なんでいるの?!」
「デカパン博士の新発明♪それ以上は企業秘密で言えないんだ、ごめんね??(きゅるん)」
ぶりっこで誤魔化そうったってそうはいかん!!
「消し炭にされたくなければとっとと出ていけ…」
私はいつぞやの時のようにクローゼットからバズーカを取り出そうとして…
あ、あれ?ない?!
焦る私に気付き、トド松が黒い笑みを浮かべて言い放つ。
「残念だけど、危険そうな武器爆薬等は全て僕が秘密裏に処分させていただきましたぁ〜☆悪く思わないでね、ひいては僕自身の安全のためだから♪」
Σ「はぁぁッ!?」
ぶっ○したい、この末弟が…!勝手に部屋に侵入した挙げ句、人のものを処分するなんて!!
多分私、今すごい形相をしている。けれど彼はどこ吹く風、自信満々な笑顔を崩そうとしない。
「まぁまぁ、そう怒らないでよ。さすがに君のプライベートなところまでは覗いてないはずだからさ」「そういう問題じゃない!///」