• テキストサイズ

【おそ松さん】6人の悪魔と愛され幼なじみ

第13章 独占欲×独占欲





しかし。


「お昼時でどこも混んでるわね…」


近場で目の留まった店はどこも客が並んでいて全滅。時間帯が悪すぎた。


どこか彼とゆっくり話せる場所…うーん、うーん。


悩んでいると、チョロ松くんが助け船を出してくれた。


「仕方ない、ちょっと落ち着かないかもしれないけど、駅前の噴水広場に行かない?話すだけなら、座る場所もあるしさ」


「…そうね。うん、賛成」






平日のせいか、広場にはあまり人はいなかった。よかった、これなら話しやすそう。


二人で噴水の側に腰掛ける。


「さっそくなんだけど、チョロ松くん」


「ああ、呼び捨てでいいよ。くん付けされると昔を思い出して、少し恥ずかしいんだ」


「…じゃあ、チョロ松。あなたって本当はどんな人なの?」


定まらない、彼の本性。私はそれを暴いてやりたくて、躊躇わずに尋ねた。


突拍子もない質問にも関わらず、彼は驚かない。予想通りだったとでも言うのかしら。


やがて、彼が口を開く。


「どんな人、か。君はきっと、僕を怖がってるんだよね。再会したばかりの時やついさっきの…正直ドン引きだったんじゃない?」


…否定は、できなかった。


警戒こそしていたけれど、最初は穏やかで優しそうな人だと思っていた。でも、


あの、人を蔑むような絶対零度の冷たい眼差し…怖くて一瞬でも足がすくんだのは事実だ。


けど今は違う。すぐ隣にいるのに、恐ろしさや緊張感は全くない。だからこそ余計に混乱してしまうのだ。


「ドン引きというか…今までにないタイプだったから戸惑ったのは確かよ。…あ、もしかして二重人格ってやつ?」


「あはは、ちょっと違うかな。…僕、変わりたいんだよね」


「変わりたい?」


/ 278ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp