第3章 騙し騙され
「いっやー、しかし超久々!転校したのいつだっけ?」
「確か小3の冬じゃなかった?あの時は本当に残念だったよね」
「…ああ、クソ松とトッティは泣いてたな」
「い、一松…頼むから思い出させないでくれ」
「む、昔の話でしょ!///っていうか十四松兄さんもだし!何さらっと除外してんのさ!」
「え?僕泣いたかなー?」「そこしらばっくれる必要ある?!」
に、逃げたい…切実に!
でも、でも!
言い争ってるわりには、みんな私のこと凝視してる!一瞬たりとも視線外さない!怖いよ!ホラーだよ!!
これじゃ隙を見て逃げ出すなんて不可能だ…っていうかなんでバレてるの?!
「…なんでバレたのか分からない、って顔してるね。答えは簡単だよ。チビ太があんたを裏切ったんだ」
「な!?そ、そんなわけない、だってチビ太は…
「まぁ確かに僕ら、君だけじゃなくチビ太も虐めてたからね。でも残念、大人になってからの僕らの関係は良好そのものなんだよ」
「あいつは気が弱いとこあるから、俺たちに復讐なんか望んでねぇしなー。もしバレて仕返しされんのが怖かったんじゃね?」
「だから君の計画を全部教えてくれたんだー!ジョーホーのヨコナガシだね!」
「そ、そんな…!!」
わ、私の完璧と思われた計画が、こいつらに筒抜けだったなんて!
くっ、チビ太め…今度会ったらおでんタダ食いを要求してやる…!
「…それで、1つ聞いてもいいだろうか。君は本当にちゃんなのか?」
「…っ今さら何よ…ええ、そうですとも。幼稚園の頃から転校するまでずっとあんたたちに虐められ続けてた、あの女の子ですよ!チビ太に事前に知らされてなかったら気付かなかったでしょうね!」
半分ヤケになりながら叫ぶと、6人は顔を見合わせた。