第10章 終わり始まり
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同日、夜。私はロープでぐるぐる巻きにしたトド松くんを盾に、残りの5人を赤塚公園に呼び出した。
全てはケリをつけるため。もう2度と私にちょっかいを出さないように、きつくきつーくお灸を据えておかなければならない。
こっちには人質もいる、しかも末っ子だ。兄であるみんなは必然的に良心が働いて彼を救おうとするはず。つまり、断然私が有利!
の
はずだった。
「トド松?あー、別に好きにしていいよ?」
指定した時間通りに公園にやってきたはいいものの、おそ松くんは開口一番末っ子切り捨て宣言。
「昨日のうちに墓は立ててあるからな。遠慮はいらないぞ」
カラ松くんは腕組みをしながら真剣な表情でトンデモ発言。
「むしろまだ生きてたんだ」
恐らくそれが一番残酷です、チョロ松くん。
「…捕まえる相手間違えたんじゃない?俺たち、末弟がどうなろうと気にも留めないよ」
心底どうでもよさそうに吐き捨てる一松くんと、
「ごめんねトッティ!」
焦点の合ってない目でへらへら笑いながら謝罪する十四松くん。
「……ほら、言ったでしょ?こんなクズどもは僕なんか助けようともしないって」
扱いに慣れているのか、どこか遠い目で真っ白になっているトド松くん。
「…あの、じゃあなんで来たの?」
「「「「「面白そうだなーと思って」」」」」
あ…ソウデスカ…