第2章 作戦決行
最後に会ったのは13年前だから、メイクの効果も相まって絶対私だとは気付かれないはず。
対して私は家の前に張り込んでる時点で、¨6つ子の誰か¨くらいなら区別は付く。ただ名前と顔は一致しない。だって昔は長男であるおそ松くん×6みたいな集団でしかなかったし!
チビ太によれば、今となってはみんな性格は違うらしいけど、まぁぶっちゃけそんなのどうでもいい。容姿で何か違いはないのかなぁ。
私の目的は6人全員に復讐すること。被っちゃったら意味がない!
いっそみんな出てきてくれれば…いやいやだめだ、さすがに6対1はきつすぎる。
まぁその辺は運に賭けるしかないとして、とにかく!
道に迷ってるか弱い女のフリをして近付き、道案内を頼むベタな展開に持ち込んで距離を縮め、さらに気があるように見せかけて食事を奢らせ商品を貢がせ破産させる!ぐふふ、完璧…!
『あいつらニートのくせに金はあんだよなぁ。競馬やパチンコで儲けてんだと。なのにセコい。おいらのおでんに一銭も払わねぇんだぞコンチクショー!』
『なるほどなるほど。つまりそれほどお金が大事で大好きだと?』
『ああ、無一文になりゃダメージはでかいんじゃねぇか?』
無一文どころか身ぐるみ全部剥がす勢いで盛大に散財させなきゃ。で、最後はこっぴどく振って足蹴にする、と。ああ、想像しただけでわくわくが止まらない!
早く誰か出てこないかなぁ〜。そもそもニートって外出するのかしら?自宅警備員とかほざいて家の中でごろ寝されてたら困るんですけど。
メイクするのめんどうだし、短い期間でちゃっちゃか済ませたいのよね。だから早く!カモン!
ガラッ
!玄関の戸が開く音!誰か出てきた!
見つからない程度にそーっと様子を…
!!!
「それで結局どこに行くの?おそ松兄さん」
「もちろんパチ!今日は当たる予感がすんだよね〜♪」
「えぇー、この人数で?っていうか勝った瞬間即死刑じゃん、僕はんたーい」
「ハイハイハーイ!僕やきう!やきうしたい!!」
「フッ…サンシャインを浴びながらフィッシングをするというのもなかなか乙だと思
「黙れクソ松」
…ぜっ、
全員出てきちゃったぁぁーーー!?