第30章 君に捧ぐ誓い【カラ松】※
「君が他の兄弟と親睦を深めていくのが、本当は耐えられない。俺は兄弟たちを平等に愛しているし、幸せになってほしいとも思っているが…君だけは、譲りたくないんだ」
「カラ松…」
「俺たちは6つ子だ。誰かが特別秀でているわけでも、劣っているわけでもない。…だからこそ、君の特別になれたら嬉しいんだ」
…彼の気持ちが、伝わってくる。
彼らには彼らなりの想いがあって、純粋に私を愛してくれてるんだと思うと、涙が出そうになった。
今日だって彼は、ずっと私のために尽くしてくれた。どんな不運に見舞われようともめげずに、ここまで連れてきてくれて。
「…すぐに決めろとは言わない。だがせめて今だけでも、俺を君の特別にしてくれないか」
デートの条件なんて、いらなかったかもしれない。
だって今のカラ松は…こんなにも真摯な瞳を向けてくれる。真っ直ぐに、気持ちを伝えてくれる。
「…今だけでいいの?」
「え…?」
「ずっと、特別にしなくていいの?」
「!、そ、それは…!///」「ふふ、冗談よ」Σ「えぇ!?」
…なんて、照れ隠しでつい意地悪しちゃったけど
「…そういうのはよくないな」「ん…っ///」
機嫌を悪くしてしまった彼に強引に唇を奪われ、私は目を瞑る。
永遠に彼の特別になる日は、もしかしたらすぐそこまで迫っているのかも…
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